主宰中尾知代によるプロデュース型演劇ユニット

by hachi-tora

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 蝉の起床時刻に詳しくなりそうです。あいつら、本当に日の出とともに鳴きだします。
どうも、夜更かし主宰中尾です。


さあさあ。前回も大好評だったキャンペーンを今回も実施します!!
演劇ポータルサイトこりっち→ http://stage.corich.jp/ で
【沈没のしらぬゐ】に観たい!コメントを下さった方、


全  員  に  も  れ  な  く 


蜂寅企画謹製☆オリジナルバッジをプレゼント致します!


ツイッターでの呟きでも、お渡しします!
当日受付にて『観たい!コメントしました』と申告下さい。ツイッターの場合は、
呟きの画面をスタッフにお見せください。

こっからハイパー告知タイムで御座います。
怒涛の猛進、本当に色々見逃せませんです。

【8/24本日】
池袋サンシャインシティ アルパ噴水広場 18:48~18:51
 立ち廻りやります。仇な姐御が 真っ赤な傘一つで 極道者に立ち向かう!!噴水を真っ赤に染めてみせやしょう!!
※本編とは一切関係ありません!!


【8/25】
Tiger&Bee の第四回放送!!
ツイッター公募で採用されました【髷・金魚・畳】の三題噺!
ちょっと不思議な可愛いお噺。8割世界に美声坊主、小林肇の朗読でお贈りします☆



イベントたくさん。蜂寅企画の夏の終わりの悪あがきで御座ンす。
ぐらぐら煮詰って参りました。
血が真っ赤になったり、真っ黒になったり、さえざえと冷えてたり熱く沸騰したり。
因果なもんで御座います。


お手をどうぞ、と芝居の闇へ蜂寅企画の暗がりへ、おひとりおひとりお連れしやす。
チケットは↓此方から。
http://ticket.corich.jp/apply/38404/001/
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by hachi-tora | 2012-08-24 07:21
夏が終わりますよ。

一度きりしかない、今年の夏を充実して過ごせましたか?後悔はありませんか?やり残したことはありませんか?

・・なーんて夏は謎の強迫観念でいっぱい!!
気がつけば謎のルールでがんじがらめ。


地べたに転がる七日目の蝉に、そんなことを聞いたって鼠花火みたいにぐるぐる廻るしかねえわい。
交尾できない蝉は四割近いらしい。
後悔だらけでも、最期は鼠花火みたいになって死にたいもんですな。



本番が、近づいてくる。



さて。前回の三題噺をUPします!


Tiger&Bee 三題噺のコーナー 
第二回【末期の舞】
お題 【扇子・辻斬り・かすてら】 ※江戸縛りで、次回作を踏まえた怪談噺で御座い。

登場人物:猿楽師、定廻り同心 笹原幾ノ介

【末期の舞】
 これで十五人目である。定廻り同心 笹原幾ノ介は筵(むしろ)を被せながら舌打ちする。この頃、江戸の町では奇怪な事件が続いている。辻斬りだ。襲われた者たちそれぞれに、繋がりと思しきものはなく、男も女も身分も年齢も関係ない。ただみな同様に、夥(おびただ)しい数の刀傷、それも目を覆いたくなるほどの傷があることから、すべて同じ人間の凶事であることは間違いなかった。
 しかしこれだけの人を殺めておいて、刃こぼれ一つしないのだろうか、と笹原はいぶかしむ。
よほどの手(て)錬(だれ)だとすれば、名の知れた武士の筈。例え浪人であっても多少は怪しい者の名があがってきてもいいものだが、まったくといっていいほど、手がかりはつかめていなかった。

******
ここのところ毎晩、胃が痛む。与力からは早くひっ捕えろと急かされるし、岡っ引の安治は悲惨な遺体を見て、岡っ引のくせにふさぎこんでしまった。気を利かせた妻が「滋養にいいので」と、わざわざ、かすていらを夕餉に出してくれた。

 かすていらで、滋養をつけた笹原は、夜遅くまで町を調べ歩いていた。そしてそこで妙なモノを目にする。暗闇の中、橋のたもとで踊る二人の男女がいる。月明かりもないこんな夜更けに、異様である。

近づいていくと、なんと女は血だらけである。踊っているのではなく、苦しんでもがいていたのだ。舞っているのは、男だけ。
見ると、男が扇を華麗に翻す度に、女の身体からは血しぶきが上がっていくではないか! 
舞えば舞うほど、女は苦しみ、顔は苦痛に歪んでいく。扇子から見えない刃で斬られたように、首の前で振れば首から。足の前を通せば足から、血が肉が骨が、飛び散っていく。あまりに異様な光景に、笹原は一歩も動けずにいた。

ついに男の舞が終わりを迎え、扇をぱちんと閉じると、女の首がごろりと地面に落ちた。

 ******

捕えた男は、さる大名家お抱えの猿楽師であった。持っていた刀に血曇ひとつなく、やはり血に染まった扇が、凶器であった。血で染まっている以外はいたってふつうの扇のように見える。
笹原は問うた。
「この扇は如何なるものか。」
「ああ、これは扇子腹の、扇子で御座いますから」
と、答えた。
本来、切腹とは己で己の腹をかっさばき、介錯人に首を切り落として貰うのが作法だが、腹を割いたことでどうしても身体が動いてしまい、首をうまく切り落とせないことも多かったことから、扇子を腹に押し当て“切った”という形だけを保ったやり方を扇子腹と言う。
その扇子腹に使った、扇子だという。何十人という侍の腹に当てられ、死へと導いた扇子が、魔を孕んだのだった。
「何ゆえ、こんなにも殺したのだ」
そう問うと、おしろいでも塗ったような顔に、朱が混じった。
「芸の為で御座います。」
「芸だと?」
「はい。真髄を見るためで御座いました。この扇で一振りしますと、かまいたちのように空が裂け、相手の肉が切れます。まずは喉。それから目、そして腹。相手はあまりの痛みに、あるいは私を捕えようともがき暴れます。そう致しますと、はらわたがずるずると、出てて参ります。足掻けば足掻くほど腹は破れ、血の固まりが吐き出され、手も足も解き放たれたように自由になります。その悶え苦しみゆく様が、その舞いが。たまらなくうつくしいので御座います。そこに私が志す芸の真髄の姿があると思ったゆえにございます。」
 
 ******

当時、猿楽師は士分であったが、当然腹を切ることも、・・・扇子腹を切ることも許されず斬首となった。何故この扇子が、猿楽師の手元に渡ったのか、その扇子がいま何処にあるのか、など、いち役人である笹原が知る由もない。

ただ笹原は、猿楽師の最期の言葉を聞かされたのみである。
猿楽師は、斬首の際に居合わせた役人たちに向かって、おしろいを塗ったような顔で興奮気味にこう言ったという。

「さてこれより芸の真髄をお見せしますゆえ・・・・・どうぞ。ごゆっくりお楽しみあれ」

【了】


※お題随時募集中ですよ!
【沈没のしらぬゐ】もチケット好評発売中!!ご予約はこちらから↓

携帯からの予約はこちらをクリック!



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by hachi-tora | 2012-08-19 06:06

今宵22:00より!

どうしてこう、モノが壊れるのか。
力加減がわからなくなるのか、それとも別の力が働いているのか。
そういや「きら星」の時はエンターキーがぶっ壊れたのだった。
はさみがこんなんなったのを初めて見ましたよ。というか、こんなんになっちまうんですね。
おそろしや

おそろしや、といえば怪談話!!
【沈没のしらぬゐ】終幕までは怪談縛りでやりますよ。

本日22:00~蜂寅企画のユーストリーム番組Tiger&Bee
配信しますよ!!

今回の三題噺は
【扇子・かすてら・辻斬り】
で御座います!!


蜂寅企画のナカオと、頼れる相棒ごんべえでお送りする番組。
Tiger&Bee↓

http://www.ustream.tv/channel/tiger-bee

是非ご覧下さい☆

今回もごんべえ が いと かわゆす で御座います。
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by hachi-tora | 2012-08-11 13:47

血の三拾日参り。

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目に見えぬものは信じられぬ、というのならば 命すらも信じてはならぬのでは?

まして絆や信頼が目に見えた試しなし。

……広義すぎかしらかしら。



大禍刻(逢魔が時)を往く百鬼夜行図桟敷芝居【沈没のしらぬゐ】はようよう全員集合しました!

まだ浅瀬でぴちゃぴちゃという感じですが、これからずぶずぶ水底までどっぷり沈んでやる。という心持ち


さてさて先日は野外稽古。
色々な場所を廻って参りました。体感が確かなものに変わるのを待つです。
観光客かというくらいに江戸←→東京を見て回りましたよ。


深川江戸資料館
(町人の暮らしが体感でわかります。ボランティアの方も凄く熱心で色々教えて下さいます。江戸風俗に触れたい方は本当に本当にお勧めです。中尾はディズニーに初めて来た子ども並みにはしゃぎました)


→浅草でかき揚げ丼
(女優島田紗良お勧めの名店で。)

→浅草寺お参り
(いずれお祓いにもいきたいですね)

→浅草から逢魔が時大川(隅田川)を水上バスでくだる
(あっという間でした。川は生き物の匂い。)

→日の出桟橋

→レインボーブリッジ(何故か徒歩で渡りきる。)

→お台場(人工の浜辺で打ち上げられた海月をいじる。)

→ガンダム(でかい)


で幕を閉じました。
後半は流れと勢いで。

江戸からどんどん近代化していく様がなにやら寂しくさせやがりました。


そんなこんなで本番までひと月きったぞ。切って落とされた口火が、鬼火のごとく燃えさかるように。




第二十四回池袋演劇祭参加作品

蜂寅企画 第六回公演
沈没のしらぬゐ

【時】2012年9月5日(水)〜9日(日)

【於】てあとるらぽう(西武池袋線 東長崎駅)

【タイムスケジュール】
9/5(水)★19:30〜
9/6(木)◎14:00〜/★19:30〜
9/7(金)◎★14:00〜/★19:30〜
9/8(土)14:00〜/★19:30〜
9/9(日)13:00〜/17:30〜
◎・・平日昼割引 前売り(一般・学生)2500円
★・・主宰中尾と素敵なゲストによる、トークショウ開催

※受付開始・開場は各開演時間の30分前です
※未就学児童の入場はご遠慮いただいております。

【料金】前売(一般)3000円 (学生)2500円 ※要学生証

当日(一般・学生)3200円〔全席自由〕

【トークショウ】
9/5(水)19:30〜ミナモザ主宰 瀬戸山美咲
9/6(木)19:30〜声優 滑川恭子 
9/7(金)14:00〜出演陣数名予定
19:30〜剱伎衆かむゐ 島口哲朗
9/8(土)19:30〜劇団ショーマ主宰、劇作・演出家 高橋いさを

蜂寅企画第六回公演は、幻想怪奇推理時代劇!

どんな満ち足りようと、何処へ行こうと、固く指きりしようとも・・・陰る闇からは逃れられない。
けれどせずには居られない、この生き血の色が私を狂わす。
あなたが川面に晒されて。
沈みゆくならこの肺すべてくれてやる。

百鬼夜行がゆくは血の川ぞ。

【チケット取り扱い】
蜂寅企画公式HP;http://8tora.web.fc2.com/

Confetti(カンフェティ):http://www.confetti-web.com/

CoRich舞台芸術:http://stage.corich.jp/

【問い合わせ】
hachitora_kikaku@yahoo.co.jp
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by hachi-tora | 2012-08-09 23:31

【悋気(りんき)の箱】

本日は花火大会があるらしいじゃあ御座いませんか。
雨降らないといいけどね。。

さてさて第六回公演の支度をしつつ。

蜂寅企画のユーストリーム番組
Tiger&Bee 隔週土曜22:00~絶賛放送中でございます。
見逃した方も→http://www.ustream.tv/channel/tiger-bee
から過去放送観られますので要チェックで御座います!

番組内に、
皆様から三つお題を頂いて、そこからひとつ怪談話をこさえようじゃあないか、というコーナーが御座います。前回放送で、8割世界の小林肇くんに朗読して貰った【悋気(りんき)の箱】

見そびれた、読み物としても読みたい、との声にお応えしまして
本日テキスト公開です!!

無断転載禁止ですので、何処かで朗読したいなどの希望がありましたらご一報下さいませ。


勿論、このブログからもお題は募集してますので
宜しくお願いします。



第一回【悋気(りんき)の箱】
お題 【おんな・二八そば・木戸】
登場人物:妻、男、人形師(男)


【悋気の箱】
  『おんなの悋気は慎むところ』、なんてよく言ったもんで御座いますがね。悋気、つまり嫉妬ってのは女の性分みたいなもんで。女に生まれたからには、どうしたってついてまわる羽目になる。男にしてみりゃ、それがまだ焼き餅って程度なら可愛いもんだが・・・

   ****
   
 その男は、妻の悋気に悩んでいた。
何処へ行くにも「お前さんドチラへ?」、誰といても「お前さん其方ドナタ?」何を貰っても「お前さん、ドナタから?」
「お前さん、お前さん、お前さん・・・お前さん」
男の方はすっかり参ってしまい、もともと好きだった夜遊びが更に酷くなる始末。女の悋気は酷くなる一方。

ある夜、男は毎度のごとくの夜遊び帰り。また妻が起きて待ってるかと思うと憂鬱になった男は、小腹を満たそうと二八そばへ。
そこには変った先客がいた。山猫廻しのような派手な格好をした男がそばを食っている。
降ろせばいいものを、大きな荷物を紺地の風呂敷で包んで背負ったままだ。喰い終わり、立ち上がった男とやってきた男とがぶつかりそうになり、その拍子に背負っていた荷物をばら撒いてしまう。
 
 「なんだいこいつぁ」

と、拾いながら。
ばら撒かれた荷物はなんと花嫁道具、しかしどれもフツウの物に比べ幾分も小さい。

「へえ、人形の嫁入り道具でさァ」

人形師だという男は応えて言う。人形師は背負いなおすのを手伝ってくれた男に、真っ黒な紐で縛られた真っ黒な小箱を手渡す。

「きっと旦那の役に立つでしょう。なにこの娘にゃあ、必要ないでしょうから」
  と、花嫁姿の人形を可愛くかしげてみせる。

「・・・しかし決して紐を解いちゃあいけませんゼ」
とだけ言うと人形師は去っていった。
男は、何がなんだかわからぬまま箱を持ち帰り、妻にあげることにした。

と、以来、どういうわけか妻がぴたりと悋気を起こさなくなった。贈り物がよっぽど嬉しかったのだろうと思っていたが、まるでそれこそ人が変ったようにおとなしい。
夜遊びしても文句も言わず、いつもにこにこと笑みを浮かべている。こいつぁおかしなこともあるもんだ、と思っていた。しかしそれから毎夜のように、
か細い、消え入るような声で

「開けて・・あけて・・」

と、小箱から声が聞こえる。妻を叩き起こして聞かせようとするが、妻には何も聞こえないという。
不思議に思っていたのも束の間、声が聞こえるようになってからというものの、日に日に妻が弱っていく。
それでも妻の顔からは笑みが消えない。

「お前さん、いいのよ。大丈夫だから」

と言って咳き込んで血を吐くが、それでもまだ妻の笑顔は消えない。顔は笑っているのだが、のっぺらとして人形のように生気を感じられない。
そうこうしてるうちに、女は死んでしまった。亡くなる前の夜、女は苦しそうに

 「お前さん、お願い。この箱、開けて」

  と、懇願したが、男は恐ろしくて聞き入れることができなかった。弔いののち、気味が悪くなくなった男は、ついにその小箱を大川へと投げ捨てた。

その夜、裏の木戸から、どん・・・どん・・と戸を叩く音がする。
こんな時分に誰だろうと、戸を開けてみるが・・誰もいない。なんだ空耳か、とふと足元を見ると

あの黒い小箱が地面に落ちていた。びしょびしょに濡れた小箱の紐は、取れてしまっている。
  恐ろしくなって戸を閉めようとするが・・目が、釘付けになって動けない。
あけてはならない箱の蓋が、ゆっくりと開き・・・そこには・・

 「やっとあえた」

  明くる朝、隣人たちが不審に思って部屋を探したが男の姿は何処にもなく。
 きつく紐で縛られた小箱だけが残されていたという。
 
【了】 




戯曲以外の文を書くのも、楽しいもので御座います。

次回、放送は8/11 三題噺のお題は【辻斬り・扇子・かすてら】で御座います。
沈没のしらぬゐ終幕までは江戸怪談縛りで参りますよ。。。
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by hachi-tora | 2012-08-04 16:00 | ●蜂寅企画とは?